KA850模型の修復作業
館内 T-4ジェット練習機の開発史コーナーに今年の3月末から
展示している、KA850模型の欠損部分の修復作業を行いました。
KA850は、1981年に防衛庁(当時)の次期中等練習機計画MT-X
(後のT-4練習機)の提案要求に対して、川崎重工が提出した機体案です。
30年以上前に作られた模型ということもあってか、
翼のエッジ部が欠けてしまっていたり、塗装が剥がれてしまっていたのですが、
とりあえずそのままの状態で展示してありました。
【ブルーインパルスでも有名なT-4ジェット練習機の原型案KA850の模型】
こういう展示物ですが、オリジナルを尊重し、破損もその履歴として壊れていても
そのままの状態で残して展示するか、それとも直して展示すべきか、
議論が分かれるところで非常に難しいのですが、
(ちなみに私は、どっちかというとオリジナル尊重派・・・かなぁ。)
この模型の場合は、そこまで気を使うほど歴史的に重要なものではなく、
提供元もあちこち欠けているより、できれば直して展示してほしい・・・
という希望だったので、
博物館側と相談の結果、オリジナルを損ねない範囲で修復することになりました。
【機首はあちこち塗膜が割れて、剥がれてしまっていました】
【右主翼の後縁は、割れて欠損。 この模型、木で作られてたんだ・・・】
【垂直尾翼、水平尾翼とも後縁が大きく欠けてしまっています。】
KA850模型の修復方針は次のようにしました。
・主翼/尾翼後縁の欠損部分はエポキシ・パテで整形。
・塗装の剥がれ部分はエア・ブラシでタッチアップ塗装とし、必要以上の再塗装は
実施しない。 塗膜にヒビが入っている程度の場合はそのままとする。
【翼の後縁の欠損部分は木工用エポキシ・パテで整形しました(10月19日)】
【模型を自宅に持ち帰らせてもらい、エアブラシで塗装しました(10月19日)】
細かいマーキングなどは消えてしまわないように、すご~く気を使いましたよ。
【修復完了、T-4開発史コーナーに再展示しました。 (^_^)v】
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※ ボランティアの皆さんへ連絡
来週10/27(日) は秋の収蔵庫特別公開の予定です。
前日26日(土)には公開前準備を行いますので、支援いただける方は
ご参集よろしくお願いします。
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