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2016年9月18日 (日)

戦時中の落下燃料タンク引き取り

戦時中の戦闘機などに使用されていた燃料タンクを博物館に寄贈いただけることになり、館長と私の2人で寄贈元の群馬県伊勢崎市まで引き取りに行ってきました。

古い農作業用の納屋の屋根裏に保管されていたもので、大きな破損や腐食はみられず、状態は非常に良好です。
一目で「落下タンク二型」(容量200リットル)だと分かりました。

P160917_1【納屋の天井裏に保管されていた「落下タンク二型】

寄贈者のお話しでは、四式戦闘機「疾風」のタンクとのことでしたが、
一式戦「隼」、三式戦「飛燕」、五式戦など、戦時中の日本軍戦闘機に共通して使われていました。
戦闘機の主翼に懸垂され、中の燃料を使い切ったら投機してしまうので「落下タンク」と呼ばれます。

ちなみに旧日本軍の「落下タンク」には二型~四型、六型(五型は無いらしい)までありまして、
"二型"というのは容量200リットル、"三型"は300リットル、"六型"は600リットルという具合です。

P160917_2【屋根裏から降ろされた落下タンク。 凄く埃が積もっていて大変でした】

「落下タンク」には木製と竹製とがありますが、今回寄贈いただけたのは木製のタンク。 だって、タンクに「木製」ってシールが貼ってあるし。
このタンクの製造会社までは特定できていないのですが、木製の「落下タンク」は岐阜県高山市でも製造されていたので、もしかしたら岐阜県産かも??しれません。
高山高等女学校の女学生達が、女子挺身隊として落下タンクの製造に従事している記録映画を見たことがあります。

P160917_3【博物館に搬入された落下タンク。 思っていたより濃い塗装色】

落下タンクの塗装色は、プラモデルなどでは灰色が指定されていることが多いですが(「飛燕」のプラモデルでは黄色で塗るよう指示されているのもありますね)、
このタンクは埃を落としたら、意外にも結構濃い緑色で塗られていました。
陸軍航空審査部編纂の「落下タンク取扱法」によると、木製タンクには上塗り塗料に「黄緑第七号」を2回塗布する、とあるので、この色が黄緑第七号なのでしょうかね。

余談ですが、鹿児島県南さつま市の万世特攻平和祈念館に展示されている竹製の落下タンク二型の塗装色は灰色でした。

Kaseda_droptank_20090921【参考:万世特攻平和祈念館に展示の竹製落下タンク。こちらは灰色】

公開展示は博物館のリニューアル・オープン後になりそうですが、また一つ貴重な航空遺産が当博物館の収蔵品に加わりました。

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・・・博物館は来週25日(日)をもって、リニューアル工事のため一時閉館になります(2018年3月までの予定)。

あと一週間です。

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