ボランティアによるスポット・ガイド(2023年10月8日)
今日はボランティアによる展示機スポット・ガイドの日です。
本日のスポット・ガイドのメニューは、
午前中に 暮らしを支える人工衛星、午後に 三式戦闘機「飛燕」エンジン編 の2本です。

午前中のS3ゾーンでの「暮らしを支える人工衛星」のボランティア・ガイドは、毎度おなじみの岸さんです。

午後の三式戦闘機「飛燕」エンジン編 のボランティア・ガイドは、前回6月に引き続き、私めが担当しました。
先日、滋賀県東近江市で、工事現場の地中から発掘された「飛燕」搭載エンジン・ハ40が展示されたというニュースがありましたので、それに絡めて、という具合です。

【今回のガイドは「飛燕」エンジン編です】
「飛燕」搭載エンジン・ハ40エンジンと、その出力向上型で「飛燕」二型に搭載されたハ140エンジンの概要について説明しました。

【「飛燕」エンジン編のスポットガイドの様子】
前回6月のガイドではオマケ話で、米軍が終戦直後に川崎航空機のエンジン部門関係者に行った聞き取り調査の内容について解説をしましたが、今回は ハ40エンジンの原型であるドイツのダイムラーベンツDB601エンジンのライセンス生産契約(1939年に契約締結)の内容について、話しをしました。
日本にはこのライセンス契約書は残っていない(見つかっていない)のですが、ドイツのメセルセデスベンツ博物館には、ちゃんと当時の書類が保管されているんですな。 ほいで、空宙博での「飛燕」展示にあたって、このライセンス契約書をメルセデスベンツ博物館から提供してもらったのです(ベンツ社から展示の了解をもらうまでが結構、大変でした)。
A2ゾーンに展示されているハ140エンジンの手前の展示パネルで、このライセンス契約書のことに触れられているのですが、あんまり気が付く人はいないかな?
・・・入手に苦労したので、ホントは、契約書の全文を展示して欲しかったのですが、いろいろあって見送りになっちゃったんだよね。
だから、今回のスポット・ガイドでは、少し長くなりましたが、契約書の内容全文を紹介しましたよっ!!

【DB601エンジンのライセンス生産契約の展示パネル】
このダイムラーベンツDB601エンジンのライセンス生産契約の逸話、当時の関係者の回想として有名なのが、
この話、日本陸海軍の対立による弊害とムダの典型例として、戦後永らく、まことしやかに語られてきたのですが、実際のライセンス契約書からは、そのような別々に契約をしたとは読み取れないのです。
契約書には、あくまで日本海軍側である愛知時計電機と契約をし、川崎航空機には追加でライセンス許可を与える、となっています。
また、愛知時計電機は、川崎航空機が契約内容を順守することについて責任を負うこと、とも書かれています。
ライセンス料の支払いについても、愛知時計電機が一括して100万ライヒスマルク支払うこと、となっています。 おそらく、日本側で愛知と川崎で折半はしたのでしょうけれど。
契約書に書かれたサインも、愛知時計電機と川崎航空機の代表者の連名になっています。
陸軍と海軍が別々に契約した、というのは回想をされた方の勘違い、誤りだったんですねえ。う~ん、この契約内容は極秘だったようなので、ウワサ話に尾ひれがついて・・・というヤツなのでしょうかね。
まあ、一般の方々に対しては小難しいお話しだったもしれません。
でも、スポットガイドで、こういうお話しをするのも、たまにはイイですかね (^_^;
[宣伝]
「飛燕」二型6117号機ついては、一財)日本航空協会が編纂した書籍『三式戦闘機「飛燕」二型6117号機の記録』があります。

https://www.aero.or.jp/publication/heritage/hien_6117_uncovered/
同書籍は、当館のミュージアムショップでも販売されていますので、是非是非読んでいただきたいです。
(エンジンのライセンス契約内容については書かれていません(^_^; あしからず)
定価11,000円とお値段は張りますが、それ相応にとても充実した内容です。 買ってね (^_^)
次回のボランティア・スポットガイドは、10月22日(日)の予定です。
リクエストにお応えして、私からは「UF-XS実験飛行艇・修復編」のガイドをやろうと思います!
~~~~~
今日は、屋外で毎年恒例の「アイデア水ロケットエキシビジョン大会」の開催もあったのですが、昼過ぎあたりから生憎の雨模様になってしまい、少々残念なことに。
私はスポット・ガイドの時間と重なってしまったこともあって、水ロケットの打ち上げは見れなかったのですが~

【アイデア水ロケットエキシビジョン大会の会場】
| 固定リンク


コメント